現在、初期研修医としてご勤務されている先生方の中には
今後ご自身がどの専門領域に進むか悩まれている方も多い事でしょう。
また今のタイミングは新専門医制度の導入と重なった事もあり
選択する難しさが更に増してきていると言えるのではないでしょうか。
そんな中で精神科を志望されている先生方に対しまして、
他の科と違って精神科ならではの、その後の進路の考え方について
簡単にご説明させて頂きたいと思います。
これから新専門医制度に移行する事になりますと、
一般的には基幹病院や、その関連施設に進み、まずは各科の専門医を目指して
取り組んでいく事になるかと思います。
しかし、その点におきまして精神科は少々視点が変わります。
その理由は精神科医として勤務していくにあたり最も必要となる資格は
専門医ではなく精神保健指定医という事になるからです。
精神科の分野においては精神保健指定医を取得するか否かによって
活動の幅が大きく変わる事になるのです。
※もちろん専門医を取得される事も大事です。専門医を取らなくてもよい
という事ではございません。
では精神保健指定医を取得する事を目指すとなった場合ですが、
専門医の場合と何が違うのかと言いますと、資格を認定するのが
学会ではなく厚労省であるという事になります。
また精神保健指定医を取得するためにはレポートを作成し
提出する必要があるのですが、レポートを作成するには決められた
8症例を集める事が必要になります。この症例が集まる所であれば
何処の施設でも取得する事は可能になるのです。
つまり初期研修を終えた後の進路についてですが、
まずは精神保健指定医を取得したいという事になれば、
取得するために必要な症例が集まるような病院を探す事になるのです。
更に付け加えますと過去に指定医の取得実績があるような所であれば
尚可という事になります。
この点に関して精神科の場合には他科と切り離して考える必要がありますが、
新専門医制度などの影響で混乱されている先生もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合には私共の方で改めてご説明させて頂く事も可能でございます。
お困りの先生がいらっしゃれば是非、お気軽にお申し付け下さいませ。