クリニックで勤務して頂く事の難しさ

ここ最近ですが、たまたまクリニックでの就業をご希望される先生が複数名いらした事もあり、クリニックの採用面接に参加する機会がありました。
クリニックでの業務と言えば外来のみの場合がほとんどであり、来院される患者も入院を必要としないような比較的軽度の患者が多く、病院でご勤務して頂くよりもシンプルなイメージが強いです。
その分、あまり難しく考えずにクリニックに応募される先生方も多いのではないかと思いますが、実はクリニックだからこその難しさというのが存在しており、そこをなめてかかりますと、手痛い目に合ってしまうような事もございます。
そこで今回はクリニックだからこその難しさ、この点について考えてみたいと思います。

①クリニックの経営について
まず大前提になるのはクリニックの経営面についてです。
クリニックは開業された院長先生がお一人で対応されている所も多く勤務されている先生の人数が少ないです。
そのため一人一人の先生方にかかる責任は大きく先生方の働きぶりでクリニックの経営が大きく左右される事になります。
つまり患者を治療する事と並行して常に経営を意識しながら勤務する事が求められるようになります。
それもあって外来で診る患者数は病院よりもクリニックの方が多くなる傾向があります。

②院長先生の方針について
クリニックの場合、それぞれのクリニック毎に特色が存在しています。
開業された院長先生には、それぞれ開業された意図のようなものが存在しております。
そこには医療に関する考え方、経営に関する考え方など、様々なものが存在していると思いますが、これが個々のクリニックの院長先生の方針という事になるかと思います。
クリニックで勤務医として勤務する場合には、このような院長先生の方針に従って勤務する事が大前提になります。

③将来、独立する意向があるか無いか
クリニックの院長先生からすれば自身のクリニックを守るためにも競合他社の存在は非常に気になるものではないかと思います。
過去に実際に聞いたお話ではクリニックで雇った非常勤の医師が患者を引き連れて近隣のエリアで独立開業して競合他社になってしまった、という話を聞いた事があります。
こういった事にならないようクリニックの院長は医師の採用を行う際に将来、開業志向がある先生なのか否か、非常に気にされている場合があります。
仮に開業の意向があったとしても、お世話になったクリニックに対し迷惑をかけないようなやり方を選択すべきではないかと思います。

、、、などです。
こういった点は病院で勤務する際にはあまり気にずる事が無かった要素ではないでしょうか。
それだけにクリニックでの勤務を行う際には改めてポイントとなる部分を抑える事が大事ではないかと思います。