先日、ある精神科単科病院より医師の求人についてのお問い合わせを頂き
詳しくお話をお伺いしてみたいと思い病院を訪問してきました。
こちらの病院ですが安定して黒字を出しており経営状態はとても安定しているようでした。
それを裏付ける情報としては数年前に古かった病棟から新しい病棟に建て替えを行い
今では見違えるように新しい綺麗な病院生まれ変わっています。
その際の工事費ですが一切借金せず自前で全て対応して来たようです。
つまり無借金経営を行っているという事でした。
では何故このような安定した経営を行えているのか院長先生より直接お話を
お伺いさせて頂きました。その答えはズバリ「医師も職員も適正な量の業務を行って頂く、
これに尽きます」という事でした。
初めは全くその理由を理解する事が出来なかったのですが更にご説明を聞いみましたところ、
「なるほど」と思える理由が潜んでいました。それは無理のない適正な業務量を行う事で
患者に対する医療の質がアップします。すると患者からの評判が良くなり、
新たな患者を呼び寄せる事に繋がっていく。その結果、病院全体の経営は安定する、
という事でした。
ここ最近ですが人口減少などから派生し患者減少などの煽りを受けて病棟を縮小したり
閉鎖するような病院も増えている中で、こちらの病院では病棟の稼働率も上がっており、
新しい病棟を立ち上げる準備を行っているような状態でした。
一部の病院では病院経営をスリム化する事を第一に考え、一人一人の先生方の業務量を
多くする事で病院を回しているような所もあります。このようなスタイルの場合ですが、
先生方の負担は大きくなり患者一人一人に対して適切な医療を提供するのが難しくなります。
その結果、先生方の定着率も下がり、更には患者も付かないという事で病院経営を圧迫し
悪影響を及ぼす事に繋がってしまうのです。
今回の病院でも過去には同じような負の連鎖を経験した事があったようです。
そこで同じ事を繰り返さないために考えた手段が適正な業務量を行うという事で
院長先生が答えを出されたようでした。
沢山働け!多く患者をさばけ!というのが当たり前のように考えられている中で、
今回の逆の発想はとても斬新でした。やはり医療と質は切り離せない大事な物である事を
認識した出来事でした。