そもそも面接と言いますと、そのイメージは病院側からの質問に対して
先生方がどれだけ上手く回答する事が出来るのか、ここに意識が向く事が
多いのではないかと思います。場合によっては答えるのに苦労するような
難しい質問を受けるような事もあるかもしれない、、、。
質問に対し上手く回答が出来なければ採用に至らない事もあるのだろうか、、、。
なんて事を考えてしまう事もあるのではないかと思います。

 

しかし実際のところ先生方の面接においては回答が難しいような質問を
受ける機会はほとんどありません。何故ならな難しい質問を投げかける
という事はイコール面接でふるいに掛ける意図があるためです。
現段階ではふるいにかけられるようなシチュエーションは少ないため、
難しい質問というよりは、ごく一般的な質問内容が多くなります。
他の職種であれば事前に面接の対策を行うような事もあるのですが、
上記のような背景も含め先生方の場合には、そこまで対応する事は
ほとんどないのが実情です。

 

そんな中で先日、M先生の面接に同行させて頂きました時の事です。
院長先生から幾つかの質問を受け、それに回答する、そのやり取りが
一段落した後に院長先生の方から逆にM先生に対して
「何か質問はありませんか?」という投げかけがありました。

 

その際に私も予想外でとても驚いてしまったのですが、
M先生が病院に質問したい事項を事前にいくつか考えておられ、
それを予めメモ帳に書いて持参されていたのです。
そこで、そのメモ帳を見ながら院長先生に対し複数の質問を
投げかけていらっしゃいました。
内容としては実際に先生がご勤務される事を想定した内容の質問が多く
労働条件等に関する質問はほとんどありませんでした。

 

 

そこまでしっかりと準備されている事に対して院長先生も驚かれていました。
しかしこれがかえって病院側に好印象を与えるきっかけとなり、
問題なく内定を頂く事が出来、条件的にも先生のご納得いく内容にて
まとめる事が出来たのです。

 

では何故事前に準備してきた事が病院側に好印象を与えたのかと言いますと、
それは病院に対して興味を持っている事の裏返しであると捉えて頂けた事が
最大の理由になります。本当に興味がある事に対しては詳しく知りたくなる
というのは人の本音ではないでしょうか。つまりM先生の場合、
応募した病院に対して本当に興味があったため深く知りたいと思った事が、
「そこまで興味を持って頂ける事は光栄なこと」という印象を与えたのでした。

 

医師の転職市場の事を考えますと、まだまだ売り手市場である事は
間違いない事実だと思いますが、それとは別に、そもそも応募する
という事は「採用して頂く」という考え方が基本ではないかと思います。
採用して頂くためには相手に興味を持ち相手の事をよく調べる、
これが相思相愛になるポイントになるのではないかと感じました。
面接に参加して頂く際には改めてこのような心構えで挑んで頂きますと、
違った視点で面接に参加して頂く事が出来るのではないでしょうか。