先生は認知症をメインに携わる勤務についてどのようなお考えをお持ちでしょうか？

私共がこれまでお付き合いをさせて頂いた精神科の先生方は、特に認知症メインの病院や認知症病棟担当について先生それぞれで好き嫌いがしっかり分かれています。

「認知症は患者様に変化が見られないからやり甲斐を感じられない」「認知症（慢性期）メインで診ていると精神科のウデが落ちてしまいそう」…etc
という先生もいらっしゃれば、前向きなご意見として、
「認知症治療病棟で患者様の病状が回復していくのを見るのが好き」「高齢者の患者様と接する事が好き」「これまで認知症の患者様を多く診てきた為、これからも続けていきたい」「認知症の専門医の取得を考えている」…etc
というご意見もあります。

また認知症メインの病院というと「慢性期で比較的ゆったりした勤務！？」というイメージをお持ちかもしれません。
確かに実際にそのような現状はあります。

しかし、認知症を診るのが好きな先生がよく仰るのが、認知症治療病棟がある病院での勤務です。
ご存知だと思いますが、認知症の急性期と言われる病棟です。
（ただ認知症治療病棟と言えど慢性期の高齢者が実際に入っているケースはありますので、その病院の内情をよく知る必要はあります。）
この病棟の患者様であれば治療に向けて変化が見られますし、入退院の動きもあります。
そしてそれをやり甲斐にしている先生はいらっしゃいます。

認知症メインの病院や認知症病棟での勤務と言っても、病院の内情を見てみると意外に固定概念が崩れる事があります。

近年、全国の精神科病院から認知症専門医や老年精神専門医のニーズは上がって来ているという事もありますし、今後の高齢化と共に既に病院、先生方双方の認知症に対する見方は変わってきています。
先生方の今後のキャリアやお仕事内容は、社会情勢と共にあるものだと思いますので、認知症がメイン業務になる事への抵抗も徐々に薄れてくるのかもしれません。