精神科医の仕事「業務量に不公平さを感じる時」

 

精神科の先生方から
「自分は真面目に急性期~慢性期の患者様を〇〇名担当しているのに、院内の先生の中には診ている患者様が明らかに少ない先生がいて不公平だ・・・」
というご相談や話を聞く事があります。

同じ病院で勤務していると、どうしても他の先生方がどのような患者様を担当していて、何名くらい担当しているのか等ご自身の状況と比較してしまうものです。
(ご家庭の事情を抱えている先生や経験の浅い先生は仕方のない事もありますが)業務量に開きがある時、多く診ている先生にとっては不満に繋がるのは当然と言えます。

毎日そのような環境下でご勤務が続けば、真剣に患者様に向き合って沢山の患者様を診ている自分も少し負担を減らそうか等という考えも浮かんでくるかもしれません。

特に主治医制を敷いている病院の場合は、外来からの入院数が直接担当患者数に繋がる場合がほとんどである為、先生によって差は出やすくなります。
そうなると外来から入院もあまり取らない、入院患者様も多くを診ていないという先生がいらしても不思議ではありません。

では、そのような先生方はそのままなのか?この不公平さは今後も続くのか?

実は私共は多くの病院から色々なお話を伺います。
先生の個人名を聞く事はありませんが、他の先生方に比べ明らかに担当患者様が少ない先生、ラクを目指しているであろうと感じられる先生に対して病院側はしっかり見ている事が多いです。
そしてそのような先生方の評価や印象は非常に悪いです。
表立って公表はしていませんが、外から良い先生の応募があれば入れ替えで辞めてもらう様な働き掛けをしようとまでお考えの病院もあるくらいです。

先生個々にはその評価というものが、分かりやすく直接下りてくる事は少ないかもしれませんが、しっかりと病院側は先生方を見ています。
ですからこれまで今の病院でしっかりと患者様と向き合い、真面目にご勤務してきた先生は、その病院に勤務している間は「業務量を落として負担を軽くしよう」「入院を多く取らないようにしよう」等という考えはお持ちになってはいけません。
万が一ですが、そのような勤務を望まれるのであれば、現在の病院で業務量を落とすのではなく、病院自体を変える事(転職)を考えた方が良いです。

業務量に対する「ものさし」は他の先生との比較で使うのではなく、ご自身の今後の進路に対して使うべきだと私共は考えております。