賞与の支払い方法について

先生方が医療機関からの給与の支払いを受ける際ですが、ほとんどの場合、年俸制が取られているかと思います。
年俸制の場合、予め金額が決められ、その金額が支払われる事になりますので一年間は金額が変動しない事になります。
しかし一部で年額の中に賞与額が含まれている場合があります。
この場合には賞与の支払い状況によって年額に変動が生じてしまう可能性があるのです。

例えばA病院では年俸制を取っており年俸額が1,500万円で、この1/12を毎月支給します、という規定になっていれば毎月125万円が支給され年間合計で1,500万円を支給して頂けることが決まっています。
しかしB病院では、A病院と同じく年俸制を取っていたとしても年俸額は1,200万円、プラス300万円分の賞与を含めて年額1,500万円、という内容になっていた場合、支払いが確定しているのは1,200万円だけという事になり賞与の300万円分は何らかの理由で病院の経営状況が悪化してしまうような事態が起これば支払いが減額されてしまったり、時にはカットされてしまうような事も考えられます。
つまり支払われる事が確約されていないという事になるのです。

※ちなみに年俸額を12分割ではなく15分割や16分割する場合もあります。
例えば年俸額1,500万円を15分割し毎月100万円×12ヵ月=1,200万円と、残りの3ヵ月分300万円を賞与とし合計で1,500万円支給する、という方法を取っている場合もありますが、この場合の300万円は労働基準法上は賞与としては扱われない事になりますので年俸額が変動する事はありません。

上記のように賞与の扱い方が給与額に大きな影響を与える可能性があります。
新たな転職先にご入職される際には、賞与の支払い方法がどのようになっているのか、念のためご確認して頂くのが無難ではないかと思います。