好条件の求人に注意!

多くの紹介会社はインターネットを通じて様々な求人を出しています。
実際に転職の際、そのような求人をご覧になった事がある先生方は多いと思います。
中には“超高額!”等の「当たり求人を見つけた」とも思ってしまう求人もあったりします。

しかし実は、それらの求人が先生方を転職失敗へ導いてしまっている事が多々あるのです。
本日はそのような話を共有したいと思います。

早速ですが、該当する求人は以下のような求人です。
・「慢性期のゆったり勤務で年収2000万円以上です!」
・「週4日勤務・当直無し!1800万円以上可能!」
・「休みしっかり、福利厚生充実でしかも高額提示可能!」

これらの求人は、どれも「業務負荷が少ないですよ~!」とか「勤務日数が少ないのに好条件ですよ~!」と省エネで高額を謳っているような求人です。
実際に医師の転職市場での求人も、「省エネで高額が得られる」というような傾向が多くの求人の内容に見られます。

ちなみに何故、そのような求人の内容が多いのかと言いますと大きな理由は3つです。

① そのような求人に問い合わせ実績がある事を紹介会社側が知っている為。
② 紹介会社のコンサルタントが精神医療についてや実際のその病院の内情について全く無知の為、条件面を打ち出しアピールするしかない為。
③ ラクして高額の求人の方がインパクトが大きく、そちらへ先生方を誘導する方がラクな為。

私共が何を言いたいのかというと、「こんな事ではいずれ日本の精神科医療が崩壊してしまう」という事ではありません。
「こんな事では転職の際に、リスクの高い道を選んでしまう先生方が増えてしまう」という事です。

というのも、評判や内情の良い医療機関は、そもそも好条件での募集をしなくても先生方が集まってくるものです。
つまり上記のような求人は、内情に問題のある医療機関である可能性が高かったり、先生にとって良くない内情が隠れている医療機関の可能性があるからです。

また実際にそのような好条件の求人ばかりを見ていると、見慣れてしまい、それが考え方のベースとなってしまう事もあります。
そのベースが崩せなくなる事によって、条件面しか見えなくなってしまい、本来見るべきポイントを見落としてしまいます。
(やりたい医療や向き合いたい疾患、また精神医療への先生独自の考え方と候補病院との相違、といった本来医師の転職として最も重要とも思える部分が抜けてしまっているような先生方がおります。)
結果、入職後にその病院の内情に直面し、後悔してしまうのです。

省エネ・好条件の求人の存在が悪いという事ではありませんが、危険なのは“先生が入職前に知らなかった”という事です。
転職の際は、求人提案のスピードや求人の多さは重要ではなく、紹介をしてくれる人(コンサルタント)が、いかにその求人の医療機関や精神科について詳しいかどうかが非常に重要です。
これで先生の転職成功・失敗の可能性は大きく変わります。

一見、当たり求人見つけた!とも思える「省エネ・好条件の求人」はご注意下さい。