雇用契約書を確認する際のポイント

いよいよ4月1日を控え多くの先生方が新たな職場での勤務を開始する時期となりました。
この時期に先生方と医療機関との間で「雇用契約」を締結する場合があります。
中には採用が決定した時点で締結してしまう場合もありますが入職当日に雇用契約書が準備されその場で締結の作業が行われる事も多々ございます。

この雇用契約書ですが記載すべき内容が労基法で定められており、雇用主はそれに従った内容の雇用契約書を準備する必要があります。
しかし実際には、その決まりが守られていない場合もございます。
そこで今回は雇用契約書に最低限、記載されるべき事項についてご説明致します。
実際の契約書と見比べて頂ければ幸いです。

【雇用契約書に明記すべき事項】
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◆労働契約の期間に関する事項
⇒契約期間の定めの有無、有りの場合には契約期間について記載する。
◆有期労働契約を更新する場合の基準
⇒契約更新の可能性の有無や更新するための基準・条件を記載しないといけません。
◆就業場所・従事する業務内容
◆始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、
交替制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項
◆賃金の決定、計算・支払の方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項
◆退職に関する事項(解雇の事由を含む)
⇒退職を申し出する際の方法や何日前までに申し出すべきかについて。
また解雇規定についての記載も必要になります。
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以上になります。
雇用契約を締結する際には、これらの内容が全て盛り込まれた雇用契約書をもって契約を締結する事が必要になるのです。
にもかかわらず未だに雇用主側の都合の良いように契約書を勝手に作成しているような場合があります。
雇用主側が法的な理解をしておらず時代錯誤な感覚で作成している事が多いように思います。

万が一、先生方がそれを見落としてしまい雇用主の一方的な都合で不利な契約などを締結してしまう事の無いように十分注意して頂きたいと考えている次第です。
雇用契約の件で不安を感じていらっしゃる先生がいらっしゃれば私共の方でご相談に対応させて頂く事も可能でございます。
そのような際にはお気軽にお申し付け下さいませ。