精神科医の先生から
「専門医は持っていると(転職時に)条件アップするのか?」
というご質問を頂く事があります。
私共は日々全国の精神科の医療機関(標榜する一般病院含め)とコンタクトを持っており、情報を頂いております。
また精神科医の先生方の面接にも同行し、実際に医師同士で交わされる事にも関わっております。
そのような中で僭越ながら本日は、専門医は転職時の条件アップにつながるのか?という事についてお伝えしたいと思います。
そもそも冒頭のようなご質問やご相談があるのは、
昨年から新専門医制度がスタートしており、新プログラムで取得をする先生にとって従来の取得経緯とは違いが出て来ているからです。
また専門医を取得している事によって転職が有利になるのであれば、希望給与等を再度検討したいとのお考えもあるのだと思います。
但し、結論を言ってしまうと、
転職において専門医は条件アップにつながるという事はあまりありません。
医療機関側からしてみると「指定医の有無は気にしても、専門医の有無はそれほど気にしない!(あまり影響力がない)」というのが採用する側の考え方です。
勿論、患者様に対し多剤処方が可能になるという事もあります。
また精神神経学会ではなく他の学会の専門医は一部の医療機関やタイミングによって歓迎される事も稀にあります。
しかし、専門医の有無はそれほど重要ではないのです。
と言いますのももっと採用する医療機関側が重視している事があるからです。
それは先生のお人柄です。
実は本日お伝えしたかったのは、見えている部分が重要なのではなく、まだ見えていない部分が転職においては重要という事です。
先生は面接に伺う理由の一つとして、自分の目や耳で知らなかった情報を現場で得て転職をするべき医療機関なのかを判断するのだと思います。
医療機関側も同じです。
先生の人物像やお人柄に触れて「この先生なら是非にでも!」と思うわけです。
と言ってもなかなかお人柄を変える事は難しいと思います。
このあたりは病院との相性もあるのだと思います。
最後は最初の趣旨と少し話が逸れましたが、
専門医の有無よりも大事な事がある!という事を頭の片隅にでも置いといていただければ幸いです。