医師の退職金について ~~本当に退職金は有りの方が良いのか!?~~

 

医療機関によって退職金が有る無しはあります。
転職の際にも条件書に退職金の有無の記載がある事があります。
 
そこで本日は退職金についての各医療機関の内情と実際の額面についてお答え出来る範囲でお伝えをしたいと思います。
特に「必ずしも退職金は有りの方が良い!」と思っている先生は参考にして頂ければ幸いです。
 
 
まず、退職金の有無についてですが
民間の医療機関の場合、退職金がある医療機関の割合は無い医療機関の方が圧倒的に多いです。
 
個人経営のクリニックの場合は無いケースがほとんどですし、病院についても無いという病院の方が多いです。
無い理由として考えられるのは、医師の場合は他の職種と比較して圧倒的に給与額が高いという事になります。
(ちなみに退職金が有る医療機関の場合、退職金支給の規定は「3年以上の勤務で支給」という医療機関が多い。)
 
ここまでを見る限り、退職金はやはりあった方が良い・お得というお考えだと思います。
 
 
しかし正直申し上げて、給与と退職金とのバランスは見せかけの医療機関もあります。
どのような事かと言いますと、本来の給与額は抑え気味にして、その分退職金があるというケースです。
また逆に退職金は無いが「うちの病院は給与額を高めに設定している」というところもあります。
 
これを聞いてしまうと「退職金は有った方が良いのか・・・!?」
というお考えが先生の中で出てくるかもしれません。
 

 
 
では次に退職金の額についてお答え出来る範囲でお伝えしたいと思います。
 
上記の「3年以上の勤務で支給」で考え、仮に3年務めて退職をしたとします。
その場合の退職金の相場は数万円~多くて数十万円です。
3ケタ~4ケタの額なんてとんでもありません。
 
退職金と聞くと数百万円~数千万円というイメージをお持ちの先生方は少なくありません。
しかし実状は3年勤務で数万円~数十万円です。
 
 
色々と申し上げましたので、
ここまでの情報を整理しますと以下の通りです。
 
■ 退職金を出す医療機関は少ないという事。
■ 退職金が有っても普段の年俸額を減らされている可能性もあるという事。(トータル的には有っても無くても同じ!?)
■ 退職金支給の規定は「3年以上の勤務」である事が多い事。
■ 退職金の額は3年勤務で数万円~数十万円というケースがほとんどである事。
 
 
結論が遅れてしまいましたが、何を言いたいのかと言いますと
退職金の有無は転職をする意思決定の中でそれほど重要ではない、という事です。
 
以上を踏まえて僭越ながら、私共が考える事は
金額についての優先度が高い先生は、年俸の給与額のみを判断材料にするべきだという事です。
 
 
転職の際の条件提示があった際には、以上を参考にして頂けると幸いです。