採用担当者から聞いた給与提示の本音

 

私共【精神科医の転職相談室】は、日頃から精神科病院・メンタルクリニック・精神科を標榜している病院の事務長や院長などといった採用担当者とお話をする機会が非常に多いです。

そのようなやり取りを続けていると、採用担当者からご相談を頂く事があります。
それは「医師の給与提示のタイミングについて」です。

実は、採用担当者は医師の給与額提示のタイミングを、本当は面接後のオファーを出すタイミングで正式に提示したいという本音があります。
事前の求人紹介の段階で大凡額であっても先生方には伝えたくないのです。

と言うのも、良い先生であれば本当はもう少し高い額を出せるかもしれないのに、参考額だけで自院を判断してほしくないという想いがあるからです。
求人紹介の段階で参考額となってしまうのは、まだ実際にお会いしていない先生に対し最初から安易に高い額の提示は出来ないからです。
事前に高い額を提示してしまうと、面接後にそれほど評価が高い先生ではなかった場合に、後で面接時の評価で給与額を下げたとは言い辛いのです。

しかしながら、求人紹介の段階で大凡でも給与額の提示が無い場合、紹介会社のエージェントは先生への求人紹介が難しくなってしまいます。
収入に関わる事ですので、事前に大凡でも給与提示がないという事は先生方もなかなか判断がしにくくなると思います。

ではどうするのか?

私共は、事前に大凡の給与提示をしてくれた内容を先生方にお伝えし、面接後にプラスαの可能性が有るかも先生へお伝えできれば良いと考えています。
採用担当者と給与面についてお話をする際に、プラスαの可能性を私共から確認して担当者の反応を見る事も出来ます。
その情報も併せて先生へお伝えします。

勿論、給与面はあくまで転職を決める為の参考情報の一つに過ぎませんが、医療機関側の採用担当者が仰っているのは、求人の給与額だけで自院を判断していただきたくないという事です。
「給与以外の当院の良いところを先生に実際に見て聞いて頂いて総合的に判断していただきたい。」と考えています。

もし、これまで条件の見合う求人に出会わなかった先生は、過去にお話のあった(少しでも興味の湧いた)病院で面接/見学のお話を進めてみるのも一つの手です。
面接後の提示額のアップや意外な良い発見があり、結果的に良い転職が叶うかもしれません。