精神科医の先生方の中には(精神科医に限らずですが)医師になる前は一般企業でご勤務されていたり、アルバイトを数年していた先生方もいらっしゃいます。
理由は様々です。
「両親が医師であった為、自分は敢えて他の道に行ったが、将来を考えた際に医師の道を考えるようになり、医学部に入り直した。」
「一般企業で勤務している中で医師という職種に興味が湧き、医学部に入り直した。」
「一般企業で勤務している中で、他社員のメンタル面が気になり、精神科医師を目指すようになった。」
「高校卒業後に医学部受験をしたが、その時は縁がなく企業に就職したが、その後改めて医師を志し医学部を目指した。」
「医学部受験に向けて勉強をしながら、主にアルバイトで生計を立てていた。」
…etc
では、そのような先生は転職では同世代の先生方と比較して、臨床経験が少ないからといって不利になったり、同世代の先生と比較して極端に条件面で劣ってしまうような事があるのでしょうか?
本日は過去の事例をもとに、このような先生のケースをご紹介したいと思います。
早速、不利になるかどうかですが、結論から言いますと「一概にそうとは限りません。」
勿論、指定医を取得するタイミングは、ストレートに臨床経験を積まれた先生方より遅くなります。
しかしながら、一般企業やアルバイトでの勤務経験は決して不利ではないのです。
これは私共が過去に全国の医療機関との幾度もやり取りをしてきた事によって得られた結論です。
理由は以下の通りです。
(採用をする医療機関側の考え方・評価として)
■ 医師以外の経験がある事によって企業人としての一般常識・礼儀を叩き込まれている。
■ 臨床経験も大事だが、組織である医療機関は先生の人柄や性格も重要と考えている。むしろ後者の方が重要と考えている医療機関が多い。
■ 医師免許取得からの年数がある程度経過した段階で、評価は臨床経験の年数ではなくなる。
■ 大事なのは経験の長さだけではなく、臨床の質に重きを置いている事も多い。
■ 精神科のリワークプログラムでは、実際に一般企業での勤務経験、また店舗などでのアルバイト経験がある医師の方が現場を知っている事で活かせる事、患者様へフォロー・話せる事も多い傾向にある。
実際に医療機関からの評価として高評価を得られ、同世代の先生と同等もしくはそれ以上の条件にてオファーが来たという事例もあります。
過去のご経験が活かせる場面は医療現場であっても必ずあります。
医師になったのが遅いという理由で悲観的になる必要はなく、上記の転職事例のような良い事例も多数ありますので前向きに考えるべきです。
もし「自分のケースではどうなのか?」という先生がおりましたら、お気軽にご相談下さい。