【円満な退職】最も多い退職理由や退職時の注意ポイント、円満な退職事例

「今すぐにでも辞めたい・・・。」
「将来的に今の病院/クリニックから移りたい。」
「大学医局から退局を考えている。」
以上は過去に私共【精神科医の転職相談室】へご相談があった先生方の実際の声です。

転職をするという事は、どの先生にも起こりえるライフイベントであり、環境の変化に伴い、良い環境で医師として勤務を続けていくには必要不可欠な事かもしれません。

しかし良い環境へ飛び込んで行くには、今の勤務先を辞めなければなりません。
そして狭い医療業界だけに円満に辞めるに越したことはありません。

そこで今回は、様々な退職理由を紹介しながら、退職に向けて注意するべきポイントや円満な退職方法、他の先生方の退職事例についてお伝えしていきたいと思います。

どのような時に退職・転職を考えるのか?

そももそ、先生方はどのような時に転職を考えるのでしょうか?
まずはそこから触れていきます。
精神科医の先生方からこれまでご相談をお聞きしておりますと、退職・転職を考えるに至った理由は大きく分けて3つ分けられます。

1の「不満による退職」はそのままの意味ですが、現職での待遇や環境などに不満があり退職を考えるケースです。
また不満と不安はイコールなケースも多く、「このままではマズイ・・・」という危機感から退職をお考えの先生方です。

2の「状況による退職」は、ご家族のご状況や先生の周りの環境などが影響し、退職・転職をしなければならなくなったケースです。
比較的女性の先生方に多いケースでありますが、中には年度末に来年は「契約更新しない」という事を勤務先から言われた先生方も含みます。

3の「キャリアアップによる退職」は、給与アップや特定学会の専門医取得などを目指すといった、更なる高みを目指すという先生方のケースです。
現職に大きな不満はないのですが、ご自身の将来像を明確にお持ちであり、その将来像に向けて、前進を希望されている先生方です。

様々な退職理由

では実際に、具体的な退職理由にはどのようなものがあるのかを過去にご相談のあった先生方のお声を紹介します。

■「医局内の特定の先生ととにかく気が合わない。一緒に働くのが非常にストレスだ。」
■「法人の売上志向が強く、ある程度じっくり患者と向き合いたい自分にとってこの環境が辛い。」
■「入職した時は良かったが、ここ数ヶ月院長と気が合わない。」
■「元々内科という事もあり、身体面ばかりを診させられている。もっと精神科医として扱ってほしい。」
■「大学医局の人事からとにかく抜け出したい。」
■「一族経営の病院の為、院長や事務方の顔色を見ながらの勤務は疲れる。」
■「共通大学の先生達が固まっていて、自分は肩身が狭い。」
■「急遽病院が急性期に舵を取ることになった為、今後業務量が大きく変わってしまう。」
■「指定医の取得が出来ると聞いて入職したが、今現在集められた症例は僅かで今後も取れそうにない。」
■「病院の売り上げに大きく貢献しているはずだが、昇給が一切ない。」
■「とにかく忙しい。このままでは身体を壊す為、直ぐにでも抜け出したい。」
■「家族の介護が必要になった為、今の病院での働き方は今後できない。」
■「夫の転勤に伴い、退職をしなければならなくなった。」
■「育児休暇明けで子供がまだ小さい為、以前のような働き方は出来ない。」
■「勤務先から契約更新はしないと言われ、急遽退職が決まってしまった。」
■「今後は児童思春期を多く診れる病院で勤務したい為、退職したい。」
■「認知症学会の専門医を取る為、認定施設へ移りたい。」
■「子供の進学に合わせて、今度は給与額に重点を置いて転職したい。」
■「これまでハードな勤務をしてきた為、もう少しゆとりがあり、条件の上がる病院で働きたい。」
■「今後は副院長職以上の役職を経験できる病院で勤務したい。」
■「将来開業をしたい為、院長職が経験できるクリニックで勤務したい。」
…etc

如何でしょうか?
退職を考えていると「こんな理由で辞めてしまうのは自分くらいではないだろうか?」というお気持ちになる先生もいらっしゃるかもしれませんが、本当に様々な理由で退職・転職を先生方はされています。
先生方によって環境や捉え方は様々ですし、長い医師人生の中で遅かれ早かれ、今後の進路について考えるタイミングはあって当たり前なのです。

最も多い退職理由とは?

ここまでは、先生方の退職理由の内容について触れてきました。
では、その退職理由の中でも最も多い理由は何なのか?をグラフを交えながら紹介します。
勤務を続ける中でマイナスになりえる事を事前に知っておく事で、将来の覚悟や事前に防げる可能性も出てきます。

まず上記しました「不満による退職」「状況による退職」「キャリアアップによる退職」別に見ていきます。

(※弊社へご相談いらした先生方(過去5年間)のデータをもとに算出しております)

「不満による退職」が大半を占めています。
では、さらにどのような不満が退職に繋がる最も多いケースなのかを見ていきます。

(※弊社へご相談いらした先生方(過去5年間)のデータをもとに算出しております)

最も多いのは「業務量・負荷」、同じくらいの割合で「人間関係」に対する不満という結果が出ています。

業務量や負荷に対する不満については、不平等さがあったり、とにかく忙しい環境という事もありますが、辞める先生が出てきた際にシワ寄せが一気に来る事も起こりえます。
特に年度の変わり目や秋頃(10月頃)は、医師の体制に変動が起こりやすい時期の為、仮に複数名の医師が辞めてしまう事態となった場合は、不満の連鎖が起こる可能性が高いです。
そうなってしまうと、体力的にも精神的にも辛い状況に陥ってしまう事は言うまでもありません。

また意外かもしれませんが、人間関係が影響して退職に至る先生方も多いです。
人間関係で悩んだり、人間関係の悪化で退職を考える事は十分な理由になりえます。
というのも医療機関はチーム医療であり、他の先生方や院長、コメディカルとの連携・コミュニケーションは当たり前だからです。
日々接する方々との関係が悪いというのは、どちらに問題があるのかは別としても精神的に非常に辛い状況である事は間違いありません。
また、中には病院の体質的に他の先生方とコメディカルとのコミュニケーションがほとんどなく、病院全体で連携が取れていないという状況の先生もいらっしゃいます。

転職先で求める条件いろいろ

では、退職を考えた先生方が、実際どのような転職先や転職時の条件を挙げるのかを見ていきたいと思います。
先生のこれまでの勤務環境から、注意しなければならないポイントもありますので、併せてお伝えします。

そもそも転職先で求めるものは、前職での不満の裏返しである事が多いです。
上記のように不満による退職が多い割合を占める中で、例えば以下の通りです。

(※弊社へご相談いらした先生方(過去5年間)のデータをもとに算出しております)

※上記以外にも、「週4日の勤務が良い」「年収〇〇〇〇万円以上は必要」「特定の症例を多く診たい」というご希望を挙げる先生方も多いです。

以上のように、不満があるからこそ転職先ではその逆を求めるのは当然と言えます。

しかし、注意しなければならないポイントもあります。
それは真逆とも言える環境に飛び込んでしまい、転職後の環境に馴染めずに結局早期退職に繋がってしまうというケースです。
特にこれまでハードな勤務ばかりであった先生や、大学医局を離れ初めて転職をする先生はご注意下さい。

これまでの勤務がハード過ぎるというご経験から、その残像が強く残っているが為に、
「急性期が一切ない完全な慢性期病院で当直は免除」というご希望を挙げる先生方がおります。

勿論、悪い進路ではありません。
しかし、このような真逆勤務の最大のリスクは、ギャップが大きいという事です。
実際に「逆に物足りなくなってしまった・・・。」「スキル維持が困難になってしまった・・・。」「もっと精神療法の盛んな病院の方が良かった・・・。」等 ギャップが大きいからこその弊害が出てしまう事があります。
結果的に転職後の早期退職のリスクを高めてしまうのです。

ちなみに、急性期病院と言っても全てがハードな勤務を求められる病院ばかりではありません。
必ずしもオンコール・当直があるとは限りませんし、オフの時間やお休みなども有効に使いながらご勤務されている先生方は多いです。
実際に急性期寄りの病院へ転職し、十分にQOLが上がったという先生方もおります。

このような真逆の極端な働き方については、よく検討されるべきです。

大学医局を退局するメリット・デメリット

上記で大学医局というワードを出しましたので、ここでは大学医局を退局するメリット・デメリットについてお伝えしたいと思います。
これまで多くの先生方からも大学医局の退局後の進路についてご相談を頂く事が多かった為、改めて共有させていただきます。

メリット

①医局人事から解放される
ライフステージやライフスタイルが変わる中で、数年単位で異動があるのは、大きな不安要素ですが、その不安から解放されます。
医局人事に従うことなく、希望エリア・希望の勤務スタイルで働く事が出来ます。

②待遇面のアップが見込める
ライフステージが変わる中で、大学病院の給与額の低さは先生の将来、生活環境に大きな影響を与えます。
退局後は大幅に改善され、さらに高額を目指す事も可能です。

③業務負担が軽くなる
大学病院ではハードな勤務の上、給与が低く、収入を得る為にアルバイトをしている先生方も多い為、結果的に休みが少ない状況になっていましたが、収入が上がる事でアルバイトの必要性も低くなります。
進路が自由になり、今よりも業務負担の軽い病院へ転職する事も出来ます。

④役職の縛りから解放される
医局内の役職への拘りやプライド、派閥は精神的な疲弊に繋がる事もあります。
また医局の縦社会の中では、上が見えてしまう事で、将来の役職限度が見えてしまう事もあります。
退局後はこのような葛藤から解放される事になります。

⑤医局外の多くの情報によって視野が広がる
長年医局に属している事で、医局外の情報に疎くなっている事もあります。
医局の外では様々な医療機関があり、外に目を向ける事によって、これまでなかったようなキャリアアップの話が舞い込む可能性も高くなります。

⑥目指す医師像への近道になる
目指す医師像への道のりが、医局人事によって遠回りになってしまうケースが多々あります。
「〇〇〇の疾患・症例の患者を多く診たい」「サブスペシャリティを付けたい」「高額を得たい」「開業を目指したい」「ゆったりと勤務したい」等の希望に向けて直ぐに動きたい先生にとって、退局は有効な手段です。

⑦医師は売り手市場
「退局後に受け入れ先があるのか」という不安を持っている先生は多いです。
しかし医師の転職市場はまだまだ売り手市場(引く手数多)です。
よって退局後も先生方の受け入れ先は多いのです。
上記①~⑥がより現実的になってきます。

デメリット

①医局人事に頼れない
医局人事であれば継続勤務という事で困る事はありませんが、退局後は自分で探したり、紹介会社や知り合いの先生に頼らなければなりません。
またある程度、転職に向けての知識や市場状況を把握しなければ、損をしてしまう事もあります。

②専門医の取得がしにくくなる
専門医の基幹施設は、大学病院がほとんどを占めています。
民間病院でも基幹施設の認定を受けている病院もありますが、医局を退局する事でシーリング数に対する倍率が上がり、専攻医の登録までに時間を要する可能性が高まります。

③医局内の先生方とのパイプやネットワークが薄くなる
教授を初め、医局内の先生方との交流が薄くなる事で、医局のネットワークを使いにくくなります。
そのネットワークを使って医局外の様々な先生方との交流や繋がりも薄くなるという事になります。

④学位の道が断たれる
臨床をする上で、博士号の有無はそれほど重要視されていませんし、メリットはほとんどありません。
しかし、博士号は無ければ無いで気にされる先生方もおります。
そのような先生方とっては、退局をしてしまう事で取得の道が断たれる事になります。

⑤退局後の転職失敗のリスク
医局時代が長ければ長いほど、医局外の民間病院などの情報を得られていない為、
甘い話や明らかに先生のカラーとは異なる医療機関の話に引っ掛かってしまうリスクが高まります。
転職失敗とならない為に、信頼のおける情報発信元を見つける必要があります。

※【精神科医の転職相談室】は精神科医師専門の転職サイトとして、「信憑性の高い各医療機関の情報」を多方面から集め、過去数年にわたり蓄積してきておりますので、それらの情報を先生方と共有させていただいております。

 
 
またこれまで医局を退局した先生方の理由と医局を出ない先生方の理由としては以下の通りです。

(※以下は弊社へご相談いらした先生方(過去5年間)のデータをもとに算出しております)

医局を退局した先生方の理由として割合が多いのは、給与面、業務負荷、医局人事に対する不満・不安という結果でしたが、医局に残るという先生の理由として意外な割合であったのが、退局出来なかったという理由でした。

先生の意志に反し、教授の強い引き留めによって退局出来なかったという先生方も意外に多く、中には「退局の申請後に教授から好条件の話を提案された」という事もあるようです。
このようなイレギュラーな事も退局申請時には起こりえます。

ただ、私共がこれまで先生方からご相談を受け、その後納得のいく判断をされた先生方の判断基準は常に「自身が今後何を重視して仕事をしていきたいのか?」「自身の希望で一番重要な事・優先するべき事は何なのか?」という軸でした。

大学医局に残るか残らないかは、先生方のライフステージやライフスタイルによって考え方は変わりますし、お仕事への想いや将来性を考えても変わるものです。
その時々で後悔のないブレない判断をするには、ブレない軸を持っていただく事が重要だという事が言えます。

転職までの流れ

では次に、転職までの流れを見ていきます。
ご存知の先生も多いかもしれませんが、順序を誤ると無理な転職になりかねませんので、共有をさせていただきます。

①転職を考える
②求人情報を収集
③気になる求人に応募
④採用面接・院内見学
⑤合否結果の連絡
⑥オファーがあった際には条件書の確認/判断
⑦オファーを受諾
⑧現職場へ退職の申請
⑨入職日が確定し、雇用契約を行なう
⑩入職日を迎える

転職活動は以上で言うと②~⑨に該当します。
全て先生お一人で行なうのもかなりのご負担となってしまう為、紹介会社を利用される先生方も多いです。

ちなみに、次の勤務先が決まっていない状況で退職申請をしてしまったり、稀に転職をするつもりが無くても勤務先から「契約更新はしない」という事を言われ、急遽退職となってしまうケースもあります。
その場合は至急上記の②を始めなくてはなりません。
(万が一、経歴にブランクが空いてしまうと、今後の転職で不利になってしまったり、社会保険の変更手続きを行なう必要も出てきます。)

転職活動は、先生の大事なお仕事に関わる事ですので、上記の①~⑩順で行なっていただくのが、慎重に進める上ではベターな流れと言えます。

退職申請のタイミング

上記のように退職申請のタイミングは、次の勤務先が決まってからの方がベターです。
しかし、退職申請をするにあたり、転職日から逆算してどの時期に申請をするべきなのかは知っておく必要があります。
というのも急な退職は、現職場や現職場の他の先生方に迷惑をかけるだけでなく、先生の患者様へも迷惑をかける事になるからです。

では、誠意のある退職申請の時期をケース毎に見ていきます。

■大学医局に属している場合
一般的に転職日の半年前には申請をしなければなりません。
(場合によっては1年前に申請をしなければならないケースもあります。)
大学医局の場合、年単位で異動もある為、教授の耳には半年前(~1年前)には入れておくべきです。

■民間病院での勤務の場合
雇用契約時の契約書を確認してみて下さい。
有期雇用契約の場合は、基本的には有期雇用の期間を満了してから、更新のタイミングで退職が出来る事になっています。
退職を考えている場合は、契約書の中に「退職は〇ヶ月前に届け出を行なうものとする」という文面があると思いますので、更新日から逆算をしたその時期に申請をするべきです。
⇒一般的には3ヶ月前ですが、6ヶ月前という記載がある場合もあります。

無期雇用の場合は、更新日はありませんので基本的に先生の希望するタイミングで退職が出来ます。
しかしこちらも契約書を確認してみて下さい。「退職は〇ヶ月前に届け出を行なうものとする」という文面があると思いますので、退職希望日から逆算をしたその時期に申請をするべきです。(民法の627条では2週間前という記載がありますが、医療従事者としてはもっと期間は置くべきです。)
⇒こちらも一般的には3ヶ月前ですが、6ヶ月前という記載がある場合もあります。

退職申請時には、医局内の方針やルール、また過去に医局を出た先生方の事例に従うべきであり、雇用契約書がある場合には、その契約書に沿って進めるのが後々のトラブルの回避に繋がります。
まさに“立つ鳥跡を濁さず”という状況が望ましいのです。

退職時に注意するべきポイント

これまでも注意するべき事については紹介をしてきましたが、実はまだお伝えしたいポイントがありますのでこちらで紹介します。

■時に退職の本音は控える
何かしらの不満を持って退職する場合であっても、不満をぶちまけて辞めるのはよろしくありません。
例えヒートアップしていたとしても、冷静さは重要です。
最後に人間関係を悪化させるメリットはありませんし、これまでお世話になった事は間違いありませんので、そこは自己都合という事で静かに身を引くのがベターです。

■狭い医療業界という事を理解する
退職する病院だからといって、軽率な行動や急に休みがちになるといった事は避けるべきです。(残りの有給休暇の利用許可を得て、使用するのは問題ありません。)
狭い医療業界だけに、前の職場の医師やコメディカルとまた一緒に働く機会があるかもしれません。
その際に前の病院での勤務態度や行動が悪い評判となり、足を引っ張る可能性もあります。

■最後まで仕事を全うする
退職届を出して終わりではありません。
退職申請後は、現職場で業務の引継ぎや時期を見て患者様へのアナウンスが必要です。
また安易に新患を取ってしまうと、途中で他の先生や他院へ紹介に繋がる事にもなる為、現職場に確認をして外来を行なうというのも配慮の一つです。

以上が退職時に注意するべきポイントです。
それでは、これまで紹介をしましたポイントを整理してみましょう。

当たり前の事かもしれませんが、当たり前だからこそ失念してはならない重要な事なのです。
どうしても転職先が決まっていると、今後の事ばかり考えがちになってしまいますが、現職場へのこれまでの感謝の気持ちも忘れずに退職までの時間を過ごす事が出来れば、自然と円満な退職に繋がるのです。

円満な退職事例

では最後に、実際に円満に退職が出来た事例を見ていきます。

事例1:女性・当時28歳の医師のケース

大学病院にて精神保健指定医の取得を目指して勤務をしていたが、日々のハードな勤務に体力的にも精神的にも辛い状況で退局を決意。
まず医局長に相談をし、後日教授との面談の予定を組む。
教授との面談では、率直に現状の辛さとそもそも精神科に向いているかどうかという話をする。
その後何度か教授との面談を行ない、最後は教授からは「また回復して、やる気があるようなら戻ってきなさい。」という言葉を掛けられ、無事に退局となった。
退局後は非常勤やスポット勤務を続けながら、今後について考えていたが、やはり精神科を専攻した時の気持ちを思い起こし、退局から1年後(大学医局に戻らず)に民間の精神単科病院にて勤務を始める。
大学病院程のハードさはないが、慢性期~急性期の患者を対応しながら、改めて指定医の取得を目指している。

事例2:男性・当時33歳の医師のケース

大学医局に属し、精神保健指定医と専門医(精神神経学会)の取得をしたタイミングで退局を考え始める。
理由としては、親の介護・サポートがあり、今後はオフの時間も必要だと感じていた為だった。
医局員が少ない中で退局は厳しいかもしれないとの考えがあったが、その後退局を決意する。
教授との面談の際には、親の状況を率直に話し、最低限の勤務日数で働く必要がある事を話したが、初回の面談は平行線で終わる。
その後の面談で、教授から勤務日数を減らした、自宅から比較的近い病院の提案があったが、将来的にライフステージが変わる可能性も考え、退局の意思は変わらなかった。
その後面談を重ね、4度目の面談冒頭に教授から許しをもらい、無事に退局が決まった。
教授からは「出来れば残ってほしかった。」という言葉と併せて「頑張りなさい。」との言葉も貰い、円満な退局となった。
現在は、急性期患者の比較的少ない民間病院にて週4日の勤務をしている。

事例3:男性・当時34歳の医師のケース

大学病院にて、精神保健指定医として勤務していたが、今後のライフステージを考え退局を決意。
理由としては子供が産まれる為、給与面と業務量の改善であった。
退局の決意は揺るぎないものだった為、退職届を持って教授との面談に臨み、面談冒頭で退職届を出しながら退局の意思を伝えた。
退職届は一旦預かるという形で、改めて後日面談となる。
その後の面談で教授から好条件の勤務先を提案されるが、これまでお世話になったという感謝の言葉を添えつつ、既に複数の病院からオファーを頂いている旨と家族会議を行ない今後の意思は固い旨を話し、何とか退局が決まった。
その後、退局までの期間はこれまで以上に勤務に励み、最後は教授も「これからも頑張りなさい。」という言葉をかけてくれ、円満な退局となった。
現在は、転職活動中に最も自分を評価してくれた病院で勤務を続けている。

事例4:女性・当時35歳の医師のケース

大学病院にて勤務していたが、妊娠を機に、夫と両親と話し合いを行ない退局を決意。
その後、医局長、教授との面談を経て、一旦医局を離れるという形で円満に話がまとまる。
医局に名前は残っているものの強制力はなく、出産後しばらく育児を行なってから、民間病院にて勤務を再開。
現在は当直免除という条件で勤務を続けている。

事例5:男性・当時42歳の医師のケース

大学医局には属さず民間病院にて勤務していたが、元々開業の意向があり、希望エリアで物件が出てきた為、退職を決意。
院長にその旨を伝えると、たまたま病院から近いエリアという事で、患者の転送先としての連携が組めることもあり、快く受け入れてもらった。
退職までの期間の勤務は開業の準備と並行していた為、体力的にハードだったが、無事にクリニックも開院に至り、良いスタートが切れた。
現在は元勤務先の病院とも連携を取りながら、外来で様々な疾患の患者と向き合っている。

事例6:男性・当時48歳の医師のケース

大学医局に属しておらず民間病院の副院長として勤務していたが、急性期の患者を他の先生よりも多く受け持っていた為、体力的にもハードな勤務状況が続いていた。
また元々役職には興味がなかったが、自然と役職が付いてしまったという状況でもあった。
その後、転職活動を行ない転職先候補の病院が出てきた為、勤務先の理事長兼院長に退職を申し出る。
勤務実績と役職もあり、強い引き留めに合うが、体力的な理由と医師としての今後の方向性を話し退職の了承を得る。
退職時には院長から握手を求められ、円満な退職となった。
現在は一勤務医として週4日勤務と、週1日の非常勤というスタイルで勤務をしている。


以上、如何でしたでしょうか?
退職するには時としてかなりのパワーを使う事があります。
上記の順序やタイミング、注意ポイントを気にしていただきながら、退職申請をしていただく事で、円満な退職に繋がる可能性は高くなると思います。

しかし、先生方によって環境・状況やお考えは異なる為、「自分のケースはどのように退職をするべきだろうか?」と思っていらっしゃる先生も多いかもしれません。
その際には私共が情報として蓄積している円満な退職事例を基に、僭越ながら提案をさせていただきますのでお気軽にご相談頂ければ幸いです。