「今回の転職先でリタイアまでずっと働きたい！そのような病院と出会いたい！」

 

このようなお考えをお持ちの先生方がこれまでもいらっしゃいました。
今後は転職とは無縁の生活を送りたい！大変素晴らしいお考えだと思います。

 

ではそのような病院と出会い、実際に何十年も同じ病院で働いている先生はどれ程いらっしゃるのか？

 

実はそのような先生方は非常に少ないかと思われます。
正確に言いますと、入職当時はお気持ちが強かったとしても様々な環境の変化や思考の変化により、病院を変えざるを得ない状況になる事が非常に多いのです。

 

様々な環境の変化や思考の変化とは、例えばですが、
・「指定医の取得が出来た為、今後はサブスペシャリティとして〇〇〇の症例患者様を診ていきたい。」
・「知り合い経由で今の病院に入職をしたが、子供が産まれる為、今後はQOL重視で家族との時間を増やしたい。」
・「親の介護が必要になった為、拘束時間の短い負担の少ない勤務がしたい。」
・「これまで精神科病院での勤務しか考えていなかったが、今度はクリニックや総合病院での勤務をしてみたい。」
・「年齢も50代に入り、今後は慢性期病院にて当直免除で勤務したい。」
・「開業を考えるようになった。」
…etc

 

 

これらの話はこれまで数百人の先生方から実際に頂いたご相談内容です。
以上の事から、仮に「一生働きたいと思える病院に出会えた！」と思っていても、数年後には一生働ける病院ではなかったとなる可能性が非常に高いのです。

 

 

ですから私共が普段から先生にお伝えしている事は、
今の先生のお考えやお気持ち・ご希望を大事にしていただきたいという事です。（これから精神科の経験を積んでいく段階の先生は、指定医取得まで我慢が必要な場合もありますが。）
10年先、20年先のイメージはなかなか湧かないと思いますし、もしイメージがあったとしてもその通りになるという保証はありません。
上記のように数年内に変わる可能性も大きいのです。

 

将来の事を考えすぎて、今を犠牲にするというのもなかなか辛いものだったりします。
当たり前の事かもしれませんが、今のご自身の考えを尊重し転職先を選ばれる事をお勧め致します。