先日弊社まで転職の件でご相談に来られたH先生ですが、今の職場では給与の支払い方法で痛い目にあってしまったという事で、新たな職場に転職したいとの事で弊社までご相談に来られました。
そこで、具体的にどのような事でお困りになられているのかヒアリングをさせて頂きました結果、H先生が気が付かなかった、ある盲点が発覚したのです。
H先生の職場では、医師の給与形態については「年俸制」が取られておりました。
これ自体はほとんどの医療機関において取られている方法でもあり、何ら問題のない方法ではあるのですが、H先生の職場では年俸額の中に賞与が含まれているという形態がとられていたのですが、これが先生が気が付かなかった大きな盲点になっていたのです。
具体的にどのような事かご説明させて頂きますと、年俸制では、入職時もしくは次年度の契約を更新する際などに次年度の年間の給与額が定められ、その定められた給与額の1/12が毎月支給されるというような仕組みが基本的なスタイルになります。
例えば年俸の額が1,500万円だった場合ですが、1,500万円の1/12、つまり125万円が毎月支給されるという事になり、医師の給与の支払い方法としましては、最も一般的なスタイルという事になります。
一方、H先生の職場では「年俸制」の中に賞与が含まれているという事になっている訳ですが、この影響で実際にH先生がもらえる給与が少なくなってしまったという事が起こってしまったのです。
どういう事かと言いますと、例えばH先生の年俸額が1,500万円だったと仮定します。
そのうちの300万円が賞与と仮定しますと。この場合、確実に頂ける金額というのは1,500万円から賞与分の300万円を差し引いた1,200万円という事になり、賞与分である300万円は不確定な金額という事になるのです。
そもそも賞与というのは職場の業績に連動して支払われるものとなっており、病院経営で大きな問題がなく業績を上げる事が出来れば賞与分も満額支給される可能性が高まりますが、万が一、医療機関全体の業績が悪化してしまうような状況に陥ってしまった時など、最悪の場合には賞与分が満額が支給されない可能性が含まれている事になります。
H先生の場合には職場の業績が悪化してしまい、賞与が支給されないという事態に陥ってしまったため、その分だけ実際に頂ける金額が少なくなってしまった、という事になってしまったのです。

こういったリスクが潜んでいる事を知らずに受け入れてしまうことも少なくないのではないかと思います。
しかも、ここ最近では人口減少や高齢化社会の影響などを受け、業績が悪化している医療機関のお話を耳にする機会も多くなっており、それに伴って賞与が減額されたり支給されないケースが増えてくることも想定されます。
先生方がご勤務されている医療機関におかれましても、いつこのような事態に陥ってしまうのか、見当がつかない事も多いのではないかと考えております。
そこで、こういったリスクに晒されないようにして頂くためにも、新たに転職される先の医療機関の給与形態については、その内容について改めて確認をされる事をお薦め致します。