黒字経営をされている精神科M病院について

弊社ですが、全国にある精神科の医療機関に対して精神科医のご紹介をさせていただいております。
そのため、常日頃から全国各地の精神科の医療機関とやり取りをさせて頂きつつ、情報交換等をさせて頂いている訳ですが、そういったやり取りの中で、医師のご紹介に関する事だけではなく、現状抱えている悩み事などについてのお話をお伺いさせて頂く事もしばしばございます。

既に先生方もご存知かと思いますが、現状、精神科の病院の約7割が赤字経営に陥っている状況であり、多くの病院が今後の存続を目指して必死に策を練られている状況になっています。
一方で、このような厳しい状況の中でも、堅実に黒字経営を実現されている病院もございます。
M病院もその中の1つの病院でして、私共の方で実際に訪問させて頂きますと、明らかに他の病院と違った雰囲気を感じ取る事が出来ます。
まず、病院に到着した際に目につくのが病院全体の清潔感という事になります。
病棟はもちろんですが、駐車場やその他の敷地内全域において、しっかりとメンテナンスが及んでいます。
これは単純に立て替えたばかりだから綺麗という事ではなく、継続してメンテナンスを施す事で清潔感を保っているという事になります。
※ちなみにM病院は築15年が経過していますが、明らかに築年数以上に清潔感が保たれています。

続いて院内に入って気が付くのは、職員の方々の働きぶりという事になります。
受付で対応されている事務職員から、院内ですれ違うコメディカルなど、職員の方々が生き生きと仕事に取り組んでいる姿をお見受けします。
M病院では、ご勤務されている職員の方々が自らの役割や責任をしっかりと把握されており、それに向けて忠実に動かれているような印象を受けました。
その辺りの状況について詳しくお話を伺いますと、その背景には、しっかりとした人事評価制度が確立されており、それぞれの職員が仕事を全うした時には、それ相応の評価が受けられる仕組みが作られているという事でした。
※M病院では、電話応対も徹底されており、とても快い対応をされています。

また、これはM病院に限らない事ですが、病院の中には「ダウンサイジング」を意識しているところも多くなっています。
様々な努力を積み重ねているにも関わらず、それでも医師をはじめとした職員の採用が上手くいかないような場合には、病院の規模を縮小する事を生き残りの策として考えている病院もございます。
病床数を減らす代わりに訪問診療や訪問介護を実施したり、サテライトクリニックを展開して外来機能を強化するなど、医療の多角化を目指すような取り組みです。
実際に全国の精神科病院において、意図的に病床数を減らしているところが多くなってきた印象があります。

ちなみに、このような病院は弊社から精神科医をご紹介させて頂いた際の決定率が非常に高い傾向があります。
実際に先生方に病院に足を運んで頂きますと、かなりの確率で気に入って頂ける場合が多く、ご入職に繋がる確率も高くなります。
こういった事が結果的にプラスの循環を生み出し、黒字経営に結び付いているのではないかと考えます。
これから転職先をお探しになられる際には、現状の経営状況や今後の経営方針などは非常に重要な要素になると思います。
医療機関の情報収集を行う際には、こういった部分にも目配りをされると良いのではないかと思います。