転職活動を行う中で最大の山場としましては面接を実施するタイミングという事になりますが、面接を実施するに至るまでの流れの中にも医療機関との間で様々なやり取りが発生しております。
その一つが書類選考（候補の医療機関への打診）の作業があります。
候補となる精神科の医療機関に対して、先生方のご年齢や性別、お持ちの資格、過去の簡単な職歴、転職される際のご希望条件など、個人を識別できない範囲で情報をお伝えし、そもそも応募が可能かどうかについて医療機関に確認をして頂く作業になります。
ここでお話が通った段階で、正式に面接を実施して頂けるという流れになります。
実は、この事前のやり取りに関しましても転職活動を行う際には非常に重要な場面の一つです。
やり方を間違えてしまいますと、取り返しのつかない結果に陥ってしまうような事もございます。
特に先生方のご希望条件を伝える際ですが、より良い条件での転職をご希望されている場合には、先生方からお伺いしている条件を医療機関に対しそのままお伝えしてしまうような安易な対応をしてしまいますと、医療機関側からは「条件重視の医師」という事で見られてしまい、その段階で評価を大きく落としてしまう可能性があります。

その一例としまして、以前弊社宛にご相談に来られたK先生ですが、転職される際の条件について、かなりはっきりとしたご希望をお持ちになられていました。
具体的には、週4日勤務で当直は免除、給与額は1,800万円以上をご希望されるという内容になっており、エリアの相場から考えますと、かなり強気な内容でしたが、この条件をクリアできる病院のみ紹介して欲しいという事でご依頼を頂いておりました。
ただ、医療機関に条件を伝える際には慎重に対応して欲しいとの話を伺いました。
敢えてそのような事を仰った理由としては、実はK先生ですが弊社にご相談に来て頂く前の段階で、他の紹介会社に依頼されて転職活動を実施されたご経験があったようなのですが、その際に紹介会社と候補となる医療機関との間で話がこじれてしまい、K先生が希望していた病院へ応募が出来なくなってしまうという事態になってしまった経緯があり、同じような事にならないようにして頂くためにも、このようなお話をされたという事でした。

このように、転職活動では面接をクリアする事だけが重要な訳ではなく、面接を実施する前のやり取りに関しましても、注意が必要な場面もあり慎重に対応すべき事も多いのです。
どういった対応をすれば医療機関から興味を持って頂けるのか、逆に嫌がられてしまうのか、その辺りについてもしっかりと認識したうえで転職活動を進めていく事が成功に繋がる一つのポイントだと思っております。
今後のご参考にして頂ければ幸いです。