有給休暇の付与日数と取得義務について

新たな就業先での勤務を開始される際ですが、その就業先と先生との間で締結する雇用契約書であったり、職場に備え付けてある就業規則などをご覧になられる機会が多くなると思います。
そこには、普段あまり見かけない労働に関する規定などが記載されており、迷われてしまう先生も少なくないのではないかと思います。
その中の1つとして有給休暇についても様々なルールが定められてきています。
そこで今回ですが、有給休暇に関するルールについてご説明させて頂きたいと思います。

①有給休暇付与のルールについて
有給休暇は雇い入れの日から6ヵ月継続勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に対して最低10日を付与しなければならないという規定になっております。
また、継続勤務年数1年毎に一定日数を加算した日数が付与されます。
6年半以上勤務すれば最大で年間20日分付与される事になります。
付与された有給休暇は最大で2年間繰越す事が可能であり、最大で40日分まで繰り越しが可能となります。
※ちなみに上記のルールに関しましては、週5日勤務の場合のルールになります。
週4日勤務や週3日勤務など、勤務日数や週の労働時間によって付与される日数は違ってきますので、ご確認が必要になります。

②有給休暇の消化義務について
年10日以上の有給休暇の権利がある従業員については、最低でも5日以上は有給休暇を消化しなければならないというルールが義務付けられています。
また、週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の労働者の場合においても、例えば週4日勤務の場合においては3年半勤務すれば有給休暇が10日付与される事になります。
週3日勤務の場合においても5年半勤務を継続すれば有給休暇は10日付与される事になりますので、その時点で年に5日以上の消化義務が発生する事になりますので注意が必要です。

ここ最近では、労働者にとって有給休暇は取得しやすい環境になってきました。
こういったルールしっかりと活用して頂き、より働きやすい環境作りに励んで頂けると良いのではないかと考えております。
逆に知らなかったが故に損をしてしまうような事が無いようにお気を付け頂きたいと思います。
是非ご参考にして頂けますと幸いです。