リスクの高い転職活動を避ける方法

 

リスクの高い転職活動とは、入職後に「こんなはずではなかった…」「全く想定していなかった環境だった…」と後悔してしまう可能性が高い転職活動の事です。
本日はまず、以前私共【精神科医の転職相談室】へ転職相談にいらした先生の話をさせていただきたいと思います。

その先生(以下M先生)は、お知り合いの先生からのご紹介で当サイトの事を知り、初めてご相談にいらした先生でした。
お話を伺いましたところ、現在勤務している病院には、とある紹介会社様を利用して転職をされたようなのですが、実際に勤務してみると想定していなかった事やまた病院のカラーと合わないという状況であり、出来れば早めに転職がしたいというご相談内容でした。
転職失敗とならない様、今度こそはという思いで私共へご相談にいらっしゃったようです。

では、このM先生が過去に何故転職で失敗してしまったのか?
M先生に詳しくお話を伺いました。

時系列としては以下の通りです。
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1.紹介会社に登録した後、まずは担当のエージェントから求人を沢山送ってもらった。

2.その送ってもらった求人の中から先生が面接/見学に行く病院を選んだ。

3.面接/見学後に病院からオファーと共に条件が届いた。

4.条件もクリアしていたし、良さそうな病院だった為、入職を決めた。
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以上のような経緯だったそうです。
しかし、「それでは失敗する可能性が高くなるだろうな…」と思いました。
実は最初から原因がありました。

まず最初にするべきことは、求人を送ってもらう事ではありません。
重要なのは、転職エージェントと先生のご希望条件や転職後の勤務イメージ(どのような環境をイメージしているかも含め)、またこれまでのご経験 等をしっかりと共有する事なのです。

先生の代理人として、転職エージェントが医療機関側との仲介や交渉を行なう訳ですから、先生の事をよく知らない状態のエージェントに任せるほどリスクの高い転職はありません。
転職エージェントがしっかりと先生の事を理解している状況で、該当病院に対しアプローチ、条件交渉等を行なわなければなりません。

そしてさらに紹介を受けた病院に対し、しっかりと転職エージェントから内部情報を含めた説明を受けた後に先生のご興味が高まったのであれば、ようやく面接/見学という流れになるのが普通です。
(この内部情報の共有は非常に重要です。)

冒頭の失敗談ではこれらを飛ばしてしまい、いきなり沢山の求人を受けてしまい、どんな病院なのかを把握せずに話を先に進めてしまったが故に入職後の失敗リスクを高めてしまったのです。
勤務条件が良いという理由だけで安易に面接に話を進めるのはお勧め出来ません。

「面接や見学を行なった際に見るから大丈夫」という先生もいらっしゃるかもしれません。
しかし面接や見学時に医療機関側は悪い事、先生に取って都合の悪い事はあまり表に出そうとしません。
しかも面接や見学の時間は限られていますので、なかなか見えてこない部分も多いのです。

最初に転職エージェントの話を詰めるのが面倒だというお考えの先生もおられるかもしれませんが、転職に失敗して再度転職となる事の方が面倒だと思います。
また短期の在籍期間では先生の経歴を汚す事にもなり、今後の転職活動に影響を及ぼす事にも繋がります。

仮に過去のM先生のように転職活動を進めている先生がおりましたら、転職エージェントからその病院の内部情報も含めた内容について伺う事をお勧めします。
もし担当エージェントがそれらの情報に詳しくない、もしくは先生の中で不安が払拭されないような状況であれば、その話を白紙に戻す覚悟も時には必要です。