本日は、某精神単科病院(以下 A病院)の事務長から伺った話を紹介致します。
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以前、A病院が常勤医師の採用活動を行なっていた際、転職希望で採用面接にいらっしゃった指定医の先生がいたそうです。
その先生は、医師免許取得からの年数も十分で指定医として認知症の患者様を多く診てこられたご経験があったようです。
A病院は今後認知症に力を入れて行きたいという事もあり、認知症のご経験が豊富なその先生に期待していたそうです。
実際に面接での、お人柄についても温厚で優しい話し方をされるコミュニーケーション能力が高い先生だったそうです。
以上の事もあり、面接時に病院としては「非常に良い先生だ!是非当院に来ていただきたい!」という評価だったのです。
しかしながら病院側が一点だけ気になる事がありました。
それはその先生のこれまでの転職の回数でした。
転職回数が多く、中には短期でお辞めになっている病院が複数あったのです。
「良い先生なのに何故これまで転職をこんなに繰り返しているのだろう?」そんな疑問を持っていたところ、院内の職員からその先生に対するタレコミがありました。
その職員からの話を聞き、採用を考えていたA病院の院長と事務長は驚きます。
それはその先生が過去に勤務していた病院内での悪評だったのです。
「コメディカルや他の医師に対する態度が高圧的であり、激高する事も多く、前の病院での評価は非常に悪く、結果的に過去の病院では契約解除を言い渡された」というタレコミでした。
実はそのタレコミをした職員は過去の病院でその先生と一緒に勤務していた事があったのです。
採用面接と共に行なった院内見学時に、たまたまその先生を見かけて驚いたとの事でした。
結果として、A病院はその先生にお断りの連絡を入れたそうです。
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採用側である病院側がこのタレコミを信じるか信じないかはありますが、過去の経歴も転々としている事がそのタレコミと整合性があり、この先生の採用をA病院を見送りました。
このように狭い医療業界だからこそ横の繋がりがあり、それが転職時に先生にとって悪影響を及ぼす事があります。(当然、逆も然りです。)
「今後転職をするから今の勤務先での評価や人間関係は関係ない」というお考えはよろしくありません。
先生は今のご勤務先で、周りの先生方・コメディカル・事務職員とのご関係はいかがでしょうか?
医療機関は組織ですので、これまであまり気に留めてこられなかった先生は、一度立ち止まって振り返ってみても良いのかもしれません。