いよいよ今年も11月の終盤に差し掛かって参りました。
毎年この時期になりますと先生方と職場との間で次年度の契約更新についての話し合いが行われる事になります。
この際に必ず確認しておくべきことの1つとして給与額が挙げられます。
次年度の給与額がどうなるのか、仕事をしている上では非常に気になるポイントの1つではないかと思います。
先生方の中には、この機に昇給して頂くための交渉についてご検討されているような場合もございます。
実際に弊社の方でご案内させて頂いた先生方からも、昇給についてどのように職場と交渉を行ったら良いのかについてご相談を受けるようなケースもございます。
そこで今回ですが昇給についてお考えになられる際に是非、抑えておいて頂きたポイントについて幾つか記載させて頂きたいと思います。
昇給の交渉を行う際ですが、ただただ「給料を上げて欲しい」という事でお願いしても効果は薄いように思います。
出来るだけ職場側が納得するような理由を掲げる事が大事ではないかと思います。
そこで今回は以下の3つのポイントをご提案致します。
①業務量や実績について
そもそも「賃金とは」という事から考えていきますと、労働者が労働した分の対価として支払われる報酬という事になります。
つまり、より多くの仕事をすれば、それだけ多くの報酬が支払われるという考え方をするのが一般的ではないかと考えております。
例えば外来で診察する患者数が20⇒40人に増えた、誰よりも多くの入院患者を取っている、、、などが当てはまると思います。
また指定医や専門医など新たな資格を取得する事で業務の幅が広がり、業務量が増えるといった場合にも該当するのではないかと思います。
そこで先生方が実際に行っている業務の中身や実績を振り返って頂き、入職当時と比べてどう変わったのかなど、まとめてみると良いと思います。
②背負う責任の重さについて
今まで以上に、より重い責任を背負うという事も多くの報酬が支払われる条件という考え方も出来るのではないかと考えております。
例えば医局長や診療部長という肩書がつき、今までには行っていなかった医師の採用や教育に関わる事になった、先生方のシフトや当直の管理等を行う事になった、などが挙げられると思います。
つまり役職が上がれば、日々の診察業務以外に病院の経営に対してより深く足を踏み込む事になりますので、そこを評価して頂くというのも1つの考え方ではないかと思います。
③勤続年数について
同じ職場で長く働いてきた事も昇給について検討して頂けるポイントの1つではないかと思います。
長くご勤務されていますと、その分だけ職場に対する貢献度も高くなっていくのではないかと思います。
時には他の医師が退職してしまい病院が困っていた時も自分は居残り病院を支えてきた、困ったときには理事長や院長の心の支えとなって一緒に苦難を乗り越えてきた、、、など、在籍していたこと自体が職場に対しての貢献に繋がった、なんて事もあるのではないかと思います。
そこで過去を振り返って頂き、どんな事があったのかを整理して頂くのも良いのではないかと思います。
※また余談ですが、法人によっては年齢が上がったり、医師歴を重ねる事での昇給のテーブルが定められている場合もあります。
こういった職場では何年勤務すると、どの程度昇給されていくのかについて、おおよそ把握出来るような場合もありますので、予め確認してみるのも良いのではないでしょうか。
以上が3つのポイントとなります。
昇給の交渉を行う際ですが、それなりの材料(実績や責任の範囲、貢献度)こういった物を掲げる事が大事だと思います。
ただただ「上げてくれ!」という交渉は職場の心証を悪くしてしまう恐れもありますので注意が必要です。
是非ご参考にして下さいませ。