私共【精神科医の転職相談室】では、精神科の先生方から転職相談を受ける際にご希望の条件をお伺いしています。
その中でも必須で確認をさせていただくのが、先生方が転職時に求める給与額についてです。
「週〇日勤務で給与は年収〇〇〇〇万円以上」というような内容です。
先生の収入に関する事ですので私共はこの条件をクリアすべく、医療機関側に慎重かつ丁寧に交渉をするのですが、時にこのご希望の給与額が覆ってしまう事があります。
しかもそれは先生ご自身で覆してしまうケースです。
例えば、
当初は「週5日勤務で年収1800万円以上」というご希望があったにもかかわらず、「週5日勤務で年収1500~1700万円」という条件を先生自身が受け入れてしまうケースです。
では何故そのように覆ってしまうのか?
それは先生が医療機関を非常に気に入ってしまった場合によく起こります。
どんなに交渉をしても週5日勤務で年収1800万円を出せない医療機関はあります。
そんなどうしようもない条件はあるものの、給与以上に先生が院内の雰囲気、活気、院長先生の人柄、方針、医療レベル等に感銘を受けて、給与額の優先順位が落ちてしまうのです。
いわゆる「やり甲斐」に惹かれたという事です。
何を申し上げたいのかと言いますと、給与以外にも勤務する上で重要な事や決め手は沢山あるという事です。
勿論、給与額は転職先を決める大事な要素の一つです。
しかしあまりにそこばかりが先行してしまい、本来重視するべき他のポイントがくすんでしまうのは良くありません。
これは弊社調べでありますが、実際に入職後5年以上転職もせずに、同じ医療機関で長く働いている先生の多くが、入職の際に給与額ではなく、医療機関側の方針や院内の活気、院長先生との相性だったりと他の部分の方に重きを置いて入職(転職)をなさったというデータも出ています。
「やり甲斐」優先の転職に切り替えると、これまでの見てきた医療機関側の景色が違って見えます。
これまで給与重視で転職を考え見学や面接を繰り返しても、どこも何となくシックリこなかった先生は、案外「やり甲斐」の優先度が高いのかもしれません。