人材採用における最強のキーワード「謙虚」について

人材採用のお手伝いをさせて頂くにあたり今までに多くの医療機関や企業の経営者から、どんな人材を採用したいとお考えになられているのかについて、お話を伺うような機会がありました。
経営者ごとに考え方や価値観が違いますので様々なご意見やご要望について聞かせて頂きましたが、その中でも圧倒的に多くの経営者から出てきた言葉が「謙虚」という言葉でした。
「謙虚で素直な人を採用したい」「経験者よりも、むしろ謙虚な未経験者の方が有難い」「チームワークを乱す人(傲慢な人)は採用したくない」というような感じです。

以前、とある企業の社長とお話をさせて頂く機会がありました。
こちらの企業では人材を採用する際に実務経験者も歓迎ですが、むしろ経験がない未経験者を積極的に採用しているという事でした。
同業他社が圧倒的に経験者優先での採用を行っている中で何故この企業だけは未経験者を積極的に採用していたのか、その仕組みについて聞いてみました。
1つめの理由に「謙虚な姿勢」という事を挙げていました。
未経験者は業務を学ぼうとする意欲が高く会社からの指示を素直に受け入れようとする意識が高いようです。
そのため時間や先行投資が必要であっても未経験者の方が結果的に会社にとって戦力になり得るという事でした。
2つ目の理由は社員教育に自信があるからという事でした。
未経験者を一人前に育て上げるためのノウハウをお持ちであるため未経験者でも採用が可能であるためという事でした。
言い方を変えますと謙虚な人を採用するには社員教育に力を注がねばならないと考えたようです。
それだけ謙虚な人材を採用する事に力を注いでいる事になるのです。

企業の人材採用と医師の人材採用では、その内容に大きな違いがありますが求められるヒューマンスキルという点においては同じような事が言えるのではないでしょうか。
少なからず謙虚な姿勢の人を嫌う人はいないように思います。
先生方におかれましても「謙虚」というキーワードを頭の隅に入れつつ転職活動を行って頂くと更なる良い結果を導く事に繋がるかもしれません。
ご参考にして頂ければ幸いです。