医療機関が医師の採用を行う際ですが、その背景には様々な理由が潜んでいる事があります。
例えばA病院では常勤医師が5名在籍している事で病院としての最低限の機能を維持する事が出来るとします。
このA病院にて常勤医師が急遽1名退職する事になってしまい4名の体制になってしまったとすれば、新たな常勤医師を急募しなくてはならない状況という事になります。
A病院としては常勤医師1名に関しては是が非でも採用しなければならない状況という事であり全くもって余裕がない状況になるのです。

 

一方、B病院ではA病院と同じく病院としての最低限の機能を維持するためには5名の常勤が必要だとします。
しかし現時点で3名の常勤医師しか在籍しておらず院内は火の車状態になっております。
当然、常勤医師が2名不足していますのでB病院としては最低でも2名の常勤医師の採用を考えております。
A病院よりも急を要する状況であり余裕もありません。

 

 

もう一方でC病院ではA病院、B病院と同じく常勤医師が5名在籍していれば病院としての機能は維持されるとします。
現時点で5名の常勤医師を確保しており何ら問題もなくA病院、B病院よりも確実に余裕がある状況です。
にも関わらず、もう1名の医師の採用を検討している状況になります。
その理由は何かと言いますと、5名の常勤というのは最低限の人数であり、ご勤務して頂く先生方のご負担を少しでも減らすために6人目の常勤医師の採用を考えているという事になります。

 

そうなんです。もともとA病院、B病院よりも余裕があるC病院ですが、更に余裕を持たせるために、ご勤務されている先生方の負担を減らすためにもう1名の採用を考えているのです。
この3つの病院の背景から考えますと当然C病院の状況が最も安定している事が理解できると思います。

 

※ただA病院やB病院のように急を要する採用の場合には「金に糸目はつけない」ではありませんが、高額の条件を提示し何としても医師を招聘しようと考える事もあります。
そのような場合には思わぬ好条件をご提示して頂ける場合もありますので、条件を重視してお考えになる場合にはA病院、B病院のパターンも有かと思います。

 

今回挙げさせて頂きましたように採用にも様々な背景が存在しております。
そこから入職したあとの状況を推測してみるという事も非常に大事な作業ではないかと思います。
可能であれば医師を募集背景についても、しっかり確認してみる事をお薦め致します。