精神科病院の見学をする際に見て頂くもう一つのポイント

精神科の病院にて医師の面接を実施する際ですが、必ずセットで院内の見学を実施させて頂く事になります。
ただ、精神科の病院を比較した場合ですが、設備面などにおいてそこまで大きな違いがない場合も多く、また、転職活動においては院内見学よりも面接に重きを置かれている先生方も多いため、どうしても院内見学に関してはそこまで力を入れずにサラッと終了してしまうような場合も少なくありません。
しかし医療機関の中には、その医療機関の特色であったり、経営者の想いなどが病棟などに映し出されている場合も多く、実はそこからはその病院のカラーであったり、こだわりが見えてくる場合があるのです。

以前、見学をさせて頂きましたA病院ですが、全体的に白を基調とした、とても明るい雰囲気の作りになっていました。
また、出来るだけ多くの光を院内に取り込むために、特に外来の待合室周辺には窓が沢山設置されていて、自然の光が院内に注ぎこんでくるように設計されていました。
それは院長先生のこだわりで、院内を出来るだけ明るくする事で、患者やそのご家族だけではなく、職員も含めて少しでも明るく前向きなイメージを持って頂きたいとの想いが込められていました。

またB病院では「アドレスフリー」と言いまして、医師を含めた全ての職員のデスクが固定されておらず、毎日自由に違った席で仕事をするようなスタイルになっていました。
これは理事長のこだわりから、敢えてこういった作りにされた背景があるようで、精神科医療に関しては特に多職種が連携する必要があるという考えのもと、院内の職員同士がコミュニケーションを取りやすいようにするために敷居を低くするために、開放感のある作りにされたようです。
こういった部分も、その医療機関の一つの特色ではないかと思いました。

もう一点、少しニュアンスが違ってくるのですが、医療機関のこだわりという点についてのお話になりますが、C病院では毎日の院内の清掃に非常に力を注がれていました。
実際に病棟が建てられたのは、実際の見た目以上に前になるようなのですが、日々の清掃やメンテナンスをしっかりと行う事で、年代が経っても清潔感を保ったままの状態で利用されていました。
これは院長先生のこだわりのようで、病院に入院している患者やそのご家族の事を考えますと、汚い病院ではいけないといった想いがあるようで、見た目はもちろんですが、匂いなども含めて徹底的に清潔を保っているという事でした。
また、勤務して頂く職員にとりましても、汚い職場よりも綺麗な職場で勤務して頂いた方が仕事の質も高まるだろうという事で、こういった活動を継続されているという事でした。

このように、各医療機関の特徴やこだわりなどに関しましては、面接の際にお話を伺うだけではなく、病棟や院内の雰囲気から感じ取って頂く事もできます。
実際に医療機関に訪問して頂き、他の医療機関と比べて目に留まるような点がありました際には、すかさず質問をしてみると、意外な回答が得られるような場合もございます。
院内見学を実施して頂く際には、こういった部分にも目を尖らせて頂けると良いのではないかと思います。
これから院内見学を実施される先生方、是非ご参考にして頂けますと幸いです。