「高齢者が多い慢性期病院」を謳っている病院の内情にご注意ください

弊社宛に転職のご相談に来られる先生方の中には、今後の転職先として「ゆったり勤務」出来るような病院を探したいとの事でご相談を頂く事も多くなっています。
「ゆったり勤務」という事になりますと、真っ先に慢性期の病院をお探しして、ご紹介させて頂く事になるのですが、その際に先生方にご注意して頂きたい点についてご説明をさせて頂きたいと思います。

先日、弊社宛にご相談に来られたH先生ですが、弊社ではなく別の紹介会社をご利用されて、とある病院にご入職されたようです。
H先生は、ゆったり勤務が出来る病院をご希望されており、それに見合った病院としてY病院を紹介されたようです。
このY病院ですが、業務内容としては外来は少なく病棟管理メインとなっていたようです。
また、入院している患者はほとんどが高齢者であり、中には長期にわたって入院しているような患者もおり、いわゆる慢性期の病院という事で紹介を受けて、無事に面接もクリアされてご入職される事になったようでございます。

しかし、いざ入職してみると、当初に聞いていた話の内容とは違っていて非常に忙しい病院であり、長く勤務する事が難しいと判断し、転職についてお考えになられるに至り、弊社までご相談に来られたという背景がありました。
そこで、H先生に対し具体的にどのような点で忙しかったのか、その内容について確認させて頂きましたところ、想定していた以上に身体合併症患者が多く内科対応を求められるケースが多く、それが大きな負担となっているというようなお話を伺いました。

実はこういったケースですが、同じようなお話を伺うケースが意外に多くなっています。
特にこのようなケースになりがちなのが、精神科単科病院ではなくケアミックス型の病院に多い印象がございます。
精神科の病棟だけではなく内科の病棟を持っているような病院のため、高齢の身体合併症を患った患者が多い事もあり、精神科医に対しても内科的な対応を求められる事が多くなるという事になります。
こういった病院では、高齢の患者が多い慢性期病院であり「ゆったり勤務が可能」という事を謳い文句にしているような場合も多いのですが、実際には上記で記載させて頂きましたように、精神科単科病院で勤務する以上に内科対応を求められる場合も多く、結果的にハードな環境である場合もございます。
こういった事からも「高齢者が多い慢性期病院=ゆったり勤務可能」という捉え方をせずに、業務内容や業務量について、より詳細を確認されたうえでの病院選びをお勧め致します。
今後の転職活動の際のご参考にして頂けますと幸いです。