これからの時代変化の中で上手く立ち回る方法について

医師を採用する際の医療機関側の考え方についてですが、10年・15年前と現在の状況を比較した際に、明らかに状況に変化が生じてきていると感じる事があります。
それは、以前は明らかに医師側の「売り手市場」だったものが、ここ最近では医療機関側の「買い手市場」に変化しつつあるという事になります。
以前は医師が足りないという事でお困りになられている医療機関が非常に多く、応募しただけで非常に喜ばれるような事も多くありました。
しかし、ここ最近では応募しても下手をすればお断りされてしまう事もありますし、いざ面接に参加させて頂いたとしても、同時に複数の医師が応募していたり、面接でふるいに掛けられてしまい、話が上手く進まないような事も少なくありません。
特に東京や神奈川、千葉、埼玉といった1都3県を中心に、名古屋や大阪、京都、兵庫、福岡などの大都市圏でも同じような状況になりつつあります。
また、10年・15年先には医師の需要と供給のバランスが崩れ始め、医師が余り始める時代が訪れるとの予測がございます。
こういった状況に拍車が掛かれば、転職する事はおろか、働き口を確保することすら難しいという事にもなりかねません。
つまり、今後は良い働き口をしっかりと確保する、という事もとても重要な考え方になるように思います。

では、こういった不安な状況のなかで上手く立ち回るためには、どういった対処が必要になるのかについてですが、一番重要な事は「職場から必要な存在である」と思って頂く事ではないかと思っております。
今までであれば、気に入らない事、上手くいかない事があれば、転職して新たな職場を見つけ出す事も容易であり、職場からどう思われようが大勢に影響はなかったかもしれませんが、今後はそうはいかなくなる可能性が高いです。
そもそも、そのような事にならないようにして頂くためにも、お互いが持ちつ持たれつの良好な関係性を構築して頂き、腰を据えて末永く勤務させて頂くという考え方が重要になるのではないかと思っています。

以前、私が新卒で入社した会社の上司から言われた言葉で、今でも大事にしている事があります。
それは「雇って頂いている事に感謝する」という言葉です。
当時はあまりピンと来ることはありませんでしたが、今になってようやくその重要さに気が付きました。
今後は医師の世界におきましても、少なからずこういった考え方が重要になるかもしれません。
是非、頭の隅に入れておいていただき、常に意識しながら活動して頂けますと幸いです。