転職活動を開始される際には、必ずその目的が存在していると思います。
そして、その目的を達成するために様々な情報を収集したり、実際に見学や面接に参加しながら当初の目的をクリア出来るような職場を探していく事になります。
しかし、稀に転職活動を行っている最中にその目的から逸れた方向に向かってしまい、その結果、大きな痛手を受けてしまうような事もございます。
そのような事にならないようにして頂くためにも、今回はそのような事例についてご紹介させて頂きたいと思います。
弊社に転職のご相談に来られたY先生ですが、精神科にて15年程ご勤務されており、その大半を急性期の病院で過ごされた事もあり、今後は少し業務量を抑えて慢性期の病院にて腰を据えてじっくり勤務したいとのご希望をお持ちになられておりました。
そこで、弊社にてY先生のご希望に見合う医療機関をお探ししてご案内させて頂いたのですが、そのご案内を行っている間に、とある知人から破格の高条件を提示している医療機関の紹介を受けたようなのです。
しかし、この医療機関はY先生がご希望されていた慢性期の病院ではなく急性期の病院でしたが、明らかに近隣の給与相場よりも高い給与を提示され、そこに惹かれてこの病院に入職される事を決定されたのでした。
それから3ヵ月が経過した頃に、改めてY先生からご連絡を頂きお話を伺ったところ「やはり慢性期の病院に転職したい」とのご依頼を受けました。
詳しくお話を伺ったところ、今回入職された医療機関は急性期の医療機関である事は理解されていたようですが、高額な給与を提示して頂いた代わりに、それに見合うだけの業務を課せられる事となり、過去に勤務していた職場よりも更に業務負荷が大きくなり、とても耐えられる状況ではなくなってしまった、という事をお話されていました。
そこで原点に立ち返り、改めて慢性期の病院を探したいとの事でご相談を頂いたという背景があったようです。
今回の事例では、転職活動を進めている中で目先の事に目がくらんでしまい、当初より掲げていた目的とは逸れた方向に進んでしまったが故に痛手を被ってしまうという結果になってしまいました。
そもそも転職についてご検討される際には、その目的についてご検討を重ねて頂き、方向性が定まった後はそこから逸れないように進めて頂く事が転職を成功に導くために欠かせないポイントではないかと思います。
これから転職活動を開始される先生方、是非ご認識下さいませ。