各医療機関の内情を調べる際に、必ず確認している項目がございます。
それが在籍されている精神科の常勤医師の年齢構成という事になります。
実は医師の年齢構成を調べるだけでも、そこから各医療機関の院内の状況について、おおよその事が見えてくる事があります。
では具体的にどのような事が分かるのか、以下の3つのパターンについてご説明させて頂きたいと思います。
①ベテラン医師が中心に在籍している医療機関
50代や60代以上の医師が中心に活動されているような医療機関は、いわゆる慢性期の医療機関に多いパターンになります。
救急や急性期を扱っているような医療機関でのご勤務をご卒業され、その後は腰を据えて末永く勤務していきたいとお考えのような先生方が多く在籍されている事が多くなります。
慢性期の医療機関をお探しになられる際の一つの目安になります。
②30代~40代位の中間層の医師が少ない医療機関
こういった医療機関は救急や急性期を扱っている医療機関に多いパターンになります。
何故、中間層の医師が少ないのかと言いますと、指定医や専門医などの資格を取得した後に、直ぐに退職して他の医療機関に転職してしまうため、指定医をお持ちの中間層の医師が少なくなってしまうという現象が起こっているような医療機関です。
資格を取得する事だけを考えた場合には、とても良い環境と言えるかもしれませんが、取得した後に医師が去ってしまうという現実をどう受け止めるか、ここが非常に重要なポイントになるのではないかと思います。
③各年代の医師がバランス良く在籍している医療機関
若手の医師から中間層の先生、ベテランの先生まで各年代の医師がバランス良く在籍しているような医療機関は、各年代の先生方のキャリアに見合った働き方が可能な医療機関であるという見方が出来るのではないでしょうか。
それは言い方を変えますと、どの年代であっても働き続ける事が出来る環境であり、同じ医療機関で長く勤務したいとお考えの先生方に向いている医療機関という事が言えるのではないかと思います。
今回ですが以上の3つの点についてご案内させて頂きました。
面接や院内見学にご参加されたとしても、短時間で全ての事を見抜くというのは非常に難しい事ではないかと思います。
そこで、こういった指標も含めて先生方のご希望に見合った医療機関探しをして頂ければ、より精度の高い作業を行う事が可能になるのではないかと考えております。
もちろん、全ての医療機関がこのパターンに当てはまる訳ではありませんので、一つの目安としてご認識頂けますと幸いです。
どうぞ宜しくお願い致します。