精神科の先生方から転職についてのご相談を受ける際ですが、その内容の一つとして「慢性期の病院で働いてみたい」といったご要望をお伺いする事がございます。
もちろん私共の方で条件に見合う医療機関をお探しし、情報をご提案させて頂く事は可能なのですが、一言で慢性期と言いましても、そこには様々な要素が存在しています。
そのため先生方がイメージされている慢性期のイメージと、私共がイメージしている慢性期のイメージに齟齬があれば、違ったイメージの医療機関をご提案してしまう可能性も考えられます。
そのような事にならないようにさせて頂くためにも、改めて慢性期の医療機関をお探しする際の具体的なポイントについて確認してみたいと思います。
◆慢性期の医療機関を示す項目について
慢性期の病院をお探しする際ですが、どういった項目について調べる事で間違いなく慢性期の病院である事が確認出来るのか、その項目について記載してみたいと思います。
①病棟種別
精神一般病棟、精神療養病棟、認知症治療病棟、急性期治療病棟など、病棟の種別から確認する方法になります。
救急や急性期の病棟が無い医療機関や、精神療養病棟の病床数の割合が多い病院などが慢性期の病院を示す一つの指標になります。
②外来の業務量について
週に対応する外来のコマ数であったり、1コマで対応する患者数なども1つの指標になると思います。
その中でも、特に新患の数がどのくらい含まれているのか、また月間の入退院数がどのくらいあるのか、こういった数字からも確認する事が出来ます。
③平均在院日数について
慢性期の医療機関という事になりますと、在院日数が長くなることになります。
そこで病院全体の平均在院日数を確認して頂く事で、他の医療機関と比べ、どのような位置付けの医療機関なのかが見えてくる事になります。
④救急輪番や措置入院の有無について
救急輪番を受けていない医療機関や、措置入院を受け入れていない事も慢性期を示す指標の一つになるのではないかと思います。
それに伴い当直の内容についても、いわゆる「寝当直」という事になれば、それも慢性期病院の1つの指標になるのではないかと考えております。
以上のような内容になります。
慢性期病院で勤務してみたいと思われた際ですが、こういった指標をベースにご検討頂けますと、より具体的な慢性期の医療機関の姿をイメージして頂く事が出来るようになると同時に、より先生方のイメージに近い医療機関をお探しする事が可能になるのではないかと考えております。
今後の転職活動の際のご参考にして頂けますと幸いです。