医師の募集背景から察知出来る事

医療機関が医師の募集を行う際の理由には様々な理由が潜んでいます。
この理由は大きく分けて3つのパターンに分ける事が出来るのですが、この理由を把握する事が出来ればそこから医療機関の現状や人材を採用する際の考え方、価値観などが見えてくることがあります。
こういった情報が時には良い病院なのか否かの判断につながる場合もあります。
そこで今回は医師の募集背景から分かる事について記載してみたいと思います。

①欠員補充のための募集
医師の募集を行う理由の中でも最も多い理由が欠員補充のための募集です。
今まで在籍していた医師が何らかの理由で退職してしまう、もしくは退職する予定になった、また産休や育児休暇などの長期休暇を取得する予定の医師が出てきた場合などです。
全てがネガティブな理由で退職していく訳ではありませんが、他の医療機関と比較して明らかに退職者が多いという事は、それなりの何らかの理由が潜んでいる可能性も考えられます。
可能であればどういった理由で退職者が出てくるのか、その理由などを確認してみる事がポイントではないかと思います。

②体制変更のための募集
続いては院内の体制変更のための増員のための採用という事になります。
新たにスーパー救急を開始する場合や病床を慢性期から急性期へ切り替える場合、新規で訪問診療を開始するなど体制を変更する場合や強化する場合の増員のための募集という事になります。
基本的に増員というのはポジティブな場合が多くなりますが新たな組織や新部門の立ち上げなどの場合、スタートしたばかりで体制がまだまだ整備されていない場合も多く整備されるまでの間、普段以上に苦労を伴う事もあり得ますので、体制がどこまで整備されており問題なく勤務が可能なのかチェックが必要だと思います。

③医師の業務負荷を減らすための募集
最後は在籍している医師の業務負荷を軽減させるための募集になります。
必要最低限の医師数は確保できているものの在籍している医師の業務負荷をより少なくする目的での増員を目指して募集しているような場合です。
勤務している医師に無理を強いることなく腰を据えて末永く勤務して頂きたいという事で医療機関側から勤務している医師への配慮の一環としての募集という事になります。
こういった理由で募集している医療機関はそこまで多くは存在しませんが、仮にこういった理由で募集を行っている医療機関があれば是非一度お話を伺ってみる価値があるように思います。

以上です。
どういった理由で募集を行っているのか、確認する術があれば可能な限りお調べになってみる事をお勧め致します。
そこから見えてくる事も含めてより良い医療機関を見つけ出す手段の一つにして頂ければと考えております。