一ヵ所の勤務先で末永く勤務すること

先日、とある知人(Aさん)から転職に関する件で以下のような相談を受けた事がありました。
「今まで何度か転職してきた経験があるのだが、どこの職場に入社しても長続きせず転職を繰り返してきた。正直なところ今までは自分に見合った職場と出会う事が出来なかったという思いがある。今度こそは長く勤務出来るような職場に入社したいと考えているのだが、どうやったら良い職場に出会えるのだろうか?」というような相談でした。
実はこの人ですが昨今のコロナ禍の影響で会社の業績が下がってしまい、その影響を受けてしまいリストラ対象になってしまい新たな職場を探しているというような状況に置かれているようでした。

何故このような状況に陥ってしまったのか、まずはその原因探しが大事だと考えました。
そこで私の方から、そもそも「良い職場」の定義について確認したいと思い、どのような職場が良い職場なのか、その定義について確認してみました。
するとAさんの方からは
・仕事の中身が自分に合っている
・QOLのバランスが取れているところ
・性格的に穏やかな従業員が多く働いている職場
・教育や研修がしっかりしているところ
・給与額は月に~万円以上のところ
・出来れば土日で連休が取れるところ
・残業代の支給をしてくれれば尚可、、、、
というような感じに沢山の条件が挙がってきました。

一方、今までの職場での勤務実績や職場への貢献度について確認してみたのですが、
・ほとんど遅刻や欠勤する事なく勤務していた
・大きなトラブルなどを起こした事はない
・教育担当として部下の指導にあたった経験がある
・社内での円滑なコミュニケーションが取れるように言葉遣いや挨拶は意識して行っていた
という回答が返ってきました。
全てが悪い内容ではありませんが正直、自分が聞いていて感じた印象としては自己主張の方が強くて職場に対する貢献度が低いのではないかと思った事でした。
それが結果的にコロナ禍においてリストラの第一候補に挙がってしまった原因ではないかと考えました。

もちろん職場側も雇った責任がありますので従業員に対して可能な限り良い環境を提供する努力を行うべきですが、従業員側も職場に対する貢献度を意識して働く必要があるのではないかと思います。
こうやって初めて雇用主と従業員との間で信頼関係が生まれるのではないかと思います。
しかも貢献度の高い従業員に対しては職場も更に良い環境を提供しようと考えるものです。
そして従業員もその職場に対してより貢献しようと努力するのではないでしょうか。
こういうwin-winの関係性が結果的に「良い職場」を生み出すように思います。
これは精神科に限った事ではなく全ての分野に当てはまる事なのかもしれませんが初めから100%の職場というのは現実的にはなかなか存在しないものかもしれません。
時間をかけて職場との良好な関係性を築く事で結果的に転職をする必要性が無くなるのかもしれません。
転職して良い職場を探す事も大事ですが、まずは今の職場での良好な関係作りをしてみるのも良い職場を見つける第一歩になるのかもしれません。